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2021/08/01

朝、いつものように『THIS IS US 36歳、これから』第8話を観る。今回は感謝祭の話だった。家族で一緒に行った行事の想い出って、なにがあったかなと考えてみた。私は家族と仲が良かったわけではない。学校でいじめられており、家に帰ってもそんないじめのことを打ち明けられず、学校に行きたくなくなったこともあったがわかってもらえなかった……殊更に自分のことを不幸だと考えるのも間違いだろう。90年代とはまだまだ引きこもりもニートも目に見える形で存在しない、そんな時代だった。家族で思い出……あったらいいだろうなと思う。

今日は休みだったので、午前中ウォン・カーウァイの映画『恋する惑星』を観る。村上春樹的な映画だと思った。失恋の涙を流さないためにジョギングをする男。恋人の部屋に忍び込んでイタズラをする女……全てが現実離れしていて空虚で、でもそれが逆に魅力となっている映画だと。この映画が放映された90年代の空気を思い出した。私はこの映画をリアルタイムで観たわけではないが、大学の先輩がフェイ・ウォンのようなショートヘアで過ごしていたことなどが思い出される。あの頃、若かった。今とはなにもかもが違っているような、そうでもないような。

昼下がり、昼寝をしてネットフリックスの映画『ホットガールズ・ウォンテッド』を観る。素人っぽさをウリにしたポルノ女優にまつわるドキュメンタリーだ。彼女たちが業界に入る動機として「有名になりたい」というものがあるのだが、有名になるとなにか面白いことでもあるのだろうか。意地悪な質問だろうか。だが、私は有名になりたいとは「今は」思わない。かつては確かに有名になりたかった。目立ちたくて、ご意見番になりたくてTwitterやブログでバカなことをしたものだ。目立たなくても、地味でもいいじゃないか。平凡であっても。

夜、手持ち無沙汰になったのでスパイク・リー『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』を観る。イケてる女性が主人公の物語だ。スパイク・リーの映画はそんなに丹念に観ていないが、この映画はマイルドな中に棘を隠し持っていて、自分に忠実に生きることの楽しさ、自分にプライドを持つことの大事さといったものを教えてくれるように思った。私自身発達障害という障害を抱えて生きているので、そんな私も足蹴にされても自分の存在にプライドを持つこと、誇りに思うことを目指して生きるのもいいのかなと思う。スパイク・リーの映画をもっと観てみたくなった。

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