2020-03-27 FRI 記
さすがにこの歳になると、色んな人を見て、色んな人と関わって、色んな人と決別して、色んな人と馴れ合って、色んな人の衰弱を見て、色んな人を見送った。
今の若い人を見ていると、懐かしいとか一切出て来ず、「羨ましいなぁ」と思うときが増えた。
自分の記憶は、ハルシオンを20年以上投薬していることもあって、かなりまばらだ。
ハルシオンは、副作用として健忘になることがあると書いてある。
まぁ簡単に言えば物忘れが激しくなるだけなんだけども。
それ以前から、記憶は断片的にしか思い出せなかった。
封印したかったんだろうかと思う。
いじめられっこだったから、いじめられて嫌だった気持ちを封印することで、楽しかったと思える事だけを記録したかったのかもしれない。
でも、案外そんなに楽しかったことを覚えてなくて。
人間てのぁ面白い生き物で。
つらかったこと、しんどかったこと、嫌だったこと、悪いことをした、悪い物を目撃したなどを、良く覚えている。
嬉しかった、楽しかった、好きなモノなどは、案外忘れがちなのだ。
よって、自分の記憶は、ほとんど見当たらない。
唯一思い出すのは、切り取ったような写真のシーン。
幼少期であったり、小学生中学生、高校生。
一番記憶が残っているのでは、専門学校からになるんだが、これも微妙に曖昧なものが多い。
それから、人生をほとんど共にする親友が出来たのも、専門学校時代である。
古くからの知り合いで、唯一今でも連絡を取るのは彼くらいなものだ。
彼は結婚し、子供にも恵まれ、夫婦ともに奮闘している姿を見せていただいた。
なぜかはわからないか、彼の子が自分の子のように思えて、デレッデレになることがかなりある。w
出産が終わった当日に、彼がお子さんに会わせてくれたのを鮮明に覚えている。
と言うか、そこからの記憶はほとんど途切れていない気がする。いやま、無い所もちらほらあるにはあるんだけども。
余りにも、人様のお子さんにデレデレしすぎるもんだから、彼の奥さんには気味が悪いと言われてしまって、ちょっと距離を置いたりなどもした。w
それをわかってか、親友は写真を逐一送ってくれる。
大晦日に出かけて日の出とともに撮影したとか、家族で出かけた公園、スキー、ちょっとしたイベントで撮った写真、動画。
。。。そう思うと、デジタル化も悪くないな。とちょっと今思った。w
写真撮っても動画を撮っても、すぐ誰かに送れるし、コンビニとかで写真にすることも可能だ。
昔はどんなに大切に思っても、大事に思ってても、自分の脳でしか記録できなかったものだ。
今では、思い返すのも大変な記憶だったが、デジタル化のおかげで手元にデータがあり、繰り返し見ることが出来る。
しかも劣化しない。素晴らしい。
今度、彼ら一家の写真を印刷しよう。
額に入れて、大事にしよう。
多分、自分の中で、幸せだと思えるシーンは、これが最後だと思うから。